バスク語を読もう

バスク語読解の記録を不定期に更新

Zergatik badugu ikasten euskara? / 僕らがバスク語を勉強する理由

こんにちは。

 

今とある僻地に出張に来てるのですが、ホテルで暇なので暇潰しがてら更新。

 

を綴りたいと思います。

 

 

 

 

 

バスク語とは

そもそもこのブログでバスク語そのものについて紹介してないんですよね。

本末転倒。

 

自己満足で書いてきたのでそこらへん疎かにしてました。

 

バスク語ってどこで話されてるの?



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スペインとフランスに跨っています




画像を見た方が早いですね。

スペインとフランスに跨がったビスケー湾に面したバスク地方というところに話者がいます。

バスク地方」はバスク語 Euskal Herria といい、記事などではよく EH と略されたりします。

 

 

話者はどれくらい?

正確な数は分かりませんが、60~80万人いるとされています。

ただし、その全てがバイリンガル・トライリンガルといった多言語話者とされています。

 

スペインやフランスで生活している以上、スペイン語やフランス語を話せず、バスク語しか話せないというのはなかなか考えにくいですよね。

 

ただ、田舎に行くとほぼバスク語のみで生活している人たちはたくさんいます。

 

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これは Zarautz サラウツという小さな町です。



このようにバスク語の標識しかないところもあります。

 

 

 バスクの文化

本題に入る前に、バスクの文化の話もしておきます。

バスクの独特な文化もバスク語に少なからず影響しているんじゃないかなと思っています。

 

バスク人

見た目の話をすると、バスク人は背が高くてがっしりしてるなんて聞くことがあります。

確かにアスレティック・ビルバオを見るとでかいやつが多いな~なんて思います。

 

ただバスクを歩いていて、特別背が高い人が多いなとは感じませんでした。

日本人からするとあまり違いは分からないと思います。

 

バスク人は勤勉で仕事好きと言われています。

そのことがよく現れているのがスポーツです。

 

 バスクの伝統的なスポーツには、

草を刈るスポーツ

石を持ち上げるスポーツ

薪を割るスポーツ

 

どれも労働から発展したようなスポーツですよね。

バスクの人たちの性格が伺えます。



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草刈りにしては筋骨隆々


この写真は segalaris という草を刈るスポーツです。

 

このスポーツを題材にした合唱の歌があります。バスク語の歌ですよ。

youtu.be

なんか面白い歌ですよね。草を刈る動きしてるし…笑

この歌は合唱方面では比較的有名なのかな…?

 

バスクのシンボル


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バスクを歩いていると、いたるところでこの風車のようなマークを見かけます。

 
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お土産にもよく登場します(これはマグネット)。

 

このマーク、lauburu といいます。

バスク語で lau は 4、buru は頭という意味なのですが、この lau は4つの元素を示してして、それぞれ

su

ur

aire 空気

lur 大地

を表しています。

 

バスクに行くとほんとによく見かけるので、行ったことのある人は分かるんじゃないかなぁと思います。

 

バスク語の魅力

ようやく本題に入ります。

 

バスク語そのものの面白さ

バスク語を読んでるときって、「読解」というより「解読」なんですよね。

なんか暗号を解いてるみたいでついついのめり込んでしまうというか。

 

なんでかと言うと、たぶんバスク語がとても体系的だからだと思うんですよね。

このブログでたびたび登場している助動詞もそうです。助動詞を見たら動詞が自動詞なのか他動詞なのか分かるし、主語や目的語の人称や数まで分かっちゃう(他にも時制とか法とか)。そういうところがとても面白いと思うんです。

 

また能格言語っていうのも知らない世界に飛び込んだ気がしてわくわくしてしまうんですよね。

 

また、ちょっと社会言語学的な話をすると、

普通、いわゆるマイナー言語と呼ばれる言語について考えてみると、話者が少ないとかどんどん話者が少なくなっているとかそういうイメージが少なからずあると思います。

 

しかしバスク語はというと、話者数こそ60~80万人と言われていますが、最近の学校ではバスク語オンリーの学校があるくらいしっかりとした教育体系が敷かれています。

 

さらに、バスク語を使用する人たちは大人よりも子供が多いとされています。

それは先述の通り昨今の教育がしっかりしていることもそうですし、スペイン内線時代に独裁者フランコに厳しく規制されたため、一定の年齢層はバスク語を話せないということも理由としてあるんじゃないかなと考えています。

 

パンプローナに旅行したときに、道で中学生くらいの子供たちがバスク語で会話してたことがありました。

また電車に乗ったときに、おばあちゃん・お父さん・お母さん・子供2人の家族がいたのですが、お母さんがおばあちゃん以外とはバスク語で話していたのにおばあちゃんとだけスペイン語で話していたことが印象的でした。

 

このように、社会言語学の面でも面白いところがたくさんあります。

 

バスク語のロマン

バスク語は周りのどの言語とも系統が異なります。

周りをスペイン語やフランス語などの強大な言語に囲まれているにも関わらず、生き残った言語なのです。

いわゆる孤立語です。

 

そもそも起源についてははっきりと分かっていませんが、ラテン語がヨーロッパに広がる以前から生き残っている言語だという説が有力です。

 

孤立語というと、日本語も孤立語だとよく知られています。

 

けれど、僕がバスク語が凄いなぁと思うのは、バスク語は陸続きで周りをスペイン語、フランス語、ポルトガル語などのラテン語起源の大言語に囲まれながらも、その独特な形態を維持してきたことだと思うのです。

 

日本は海を隔てて大陸から孤立してるので、それだけ日本語が発展しやすい環境でもありました。

 

僕がバスク語を勉強する理由

理由というほど大袈裟なものではありませんが。笑

 

バスク語に出会ったのは今から5年前ですが、最初は英語とも全然違うし全然分かんない…という感じでした。

これまでブログでも、能格の話や受動態がない話をしてきました。

 

その全然違うということが逆に面白くなってきたタイミングがあった気がします。

 

 

一方でどこか日本語とは似てるところがまた魅力的でした(例えば基本語順はバスク語も日本語もSOVです)。

 

一度勉強して分かってきたものを簡単に手放したくないな、という気持ちもあります。

 

自分がのめり込んでいる理由を言葉にするのは難しいですね。

これからも勉強は続けていきたいとは思っています。

 

このブログも(当初の目標とはだいぶ違いますが)細々続けていけたらいいなー。

 

それでは。