バスク語を読もう

バスク語読解の記録を不定期に更新

Gauez geltokitik at jaitsi ahalko da bilbobusetan / バス停じゃなくても降りられる

あけましておめでとうございます(遅い)

 

年末から年始にかけて忙しくてなかなか更新できませんでした。

また今年もぼちぼちバスク語を読んでいきたいと思います。よろしくお願いします。

 

 

 

さて、記事は今年に入ってからのもの。

バスク最大の都市、ビルバオのシティバス "Bilbobus" の話題です。

 

 

そのBilbobusがこの度新しいサービスを始めたようです。

公共の交通機関のサービスとしては日本だとちょっと考えられない気がしますね。。

 

Artikulua eta Itzulpena / 記事・訳

記事はこちら。

↓ ↓ ↓

 

www.berria.eus

 

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真っ赤な車体、目立ちますねー。

 

訳はこちらのリンクから

Bilbobusの夜間サービス

 

夜の間はバス停ではない家の最寄でバスから降りられるという…(まるでタクシー!)

便利だとは思いますが運用が大変そうですね。

 

Bilbobusは他にもいろいろサービスを展開しているようで…

www.berria.eus

 

この記事によると、ペットと一緒に乗車したり6歳未満は運賃が無料になったり、いろいろやってるみたいですね。

 

 

Analisia eta Azalpena / 分析・解説

気になったところを抜き出して解説していきます。

 

まずはこちらの文章

 

Udala hasia da aztertzen nola eta noiz jarriko duten geltokitik at jaisteko aukera.

 

まず核になる箇所は

Udala hasia da aztertzen

で、それ以降は aztertu 「検討する」の目的語(名詞節)となります。

 

duten のように助動詞に -en という接尾辞がついている形があると、連体修飾節を作って後ろの名詞を修飾しているのか、それとも条件節を作っているのかを判断する必要があります(カタチが同じため)。

 

だいたい文脈から判断するのですが、ここでは条件節を作っています。nola 「どのように」 noiz 「いつ」という疑問詞がヒントになりますね。

 

先ほども述べたように、この条件節は atertu の目的語になります。

つまりこの文は他動詞文なのですが、

hasi(始まる) +  動詞

という形をとっているので、助動詞はhasiに引っ張られて、通常は自動詞文で現れる da が用いられています。

 

今回注目したいのは(長くなりましたが)、hasia の "-a" です。

 

微妙なニュアンスの違いなのですが、

hasi da

hasia da

では意味が変わってきます。

 

hasi da では「(たった今)始まった」

hasia da では「(すでに)始まっている」

という違いがあるようです。

 

したがってここでは

市議会は駅の外で降ろすという選択肢をいつどのように用意するか、(すでに)検討し始めている。」

と訳しています。

 

この意味の違いが他の動詞にも当てはまるのか、今後も注目してみたいと思います。

 

次にこちらの文章。

 

nahi dute etxetik ahalik eta gertuena uztea bidaiariak, autobusetik etxerako bidea ahalik eta laburrena izatea.

  

まず

nahi dute

とあるので、「誰」が「何」を望んでいるか(nahi 「望む」)

を明らかにする必要があります。

 

duteという助動詞は、「主語(能格)三人称複数目的語( 絶対格)三人称単数」を表しています。

 

僕が読んだときに最初に注目したのは

bidaiari-ak 「乗客」

でした。

しかし、名詞-akという形をとるのは、 能格単数か絶対格複数の場合です。

これは dute が示す人称・数と合致しません。

 

もう少しちゃんと見てみると、uztea, izatea という二つの動名詞があります。

どちらの動名詞も絶対格の形になっているので、どうやら etxetik 以降が全て名詞節になっていて、nahi の目的語となっていることが推測できます。

 

またそれとは別に、

ahalik eta gertuena

ahalik eta laburrena

という表現が出てきます。

 

辞書で調べてみると、

ahalik eta... -ena  「できる限り...(as ... as possible)」

という意味になるそうです。

 

gertu は「近くに」という副詞、labur は「短い」という形容詞なので、

 

etxetik ahalik eta gertuena uztea bidaiariak「家からできるだけ近くで乗客を降ろすこと」

autobusetik etxerako bidea ahalik eta laburrena izatea 「バスから家までの道ができるだけ短くなること」

 

この名詞節が nahi の目的語となっています。

bidaiari-ak は 名詞節の中で、uztea (意味はleave)の目的語(絶対格複数) になっていたんですね。

 

バスから乗客を降ろすのはバスの会社?運転手?なので、nahi の主語も省略されていますが自ずと明らかになりますね。

主語が三人称複数なので、訳すときは「~が望まれている」 と受動的に訳すのもアリかもしれません。

 

「乗客が家からできるだけ近くで降りること、 バスから家までの道ができるだけ短くなることが望まれている」

 こんな訳になりました。

 

 

少し内容は薄い気がしますが年始(?)なのでここまでとさせてください。

またきっと更新します。

 

Hitzak / 単語リスト

eraso 「攻撃する」の訳し方が少し難しかったですね。

帰り道の「攻撃」とか「襲撃」と訳すとちょっと物騒すぎる気が して…笑

 

単語
ahalik eta... -ena as... as possible
aldaketa 変化
aldatu 変わる、変える、修正する
amaitu 終わる、終える、尽きる
arautegi 規制、規範、基準
arlo 平原、分野、領域
artean ~まで、まだ
aste
aukera 選択、選択肢、代替、機会
aurkako 反対の、敵
aurre 正面、前
azaldu 説明する
azterketa 研究、調査、分析、試験
aztertu 研究する、調査する、分析する
bakoitzean それぞれの
baldintza 条件
behintzat 少なくとも
berdintasun 平等
bereziki 特に
besteak beste とりわけ
bete 満たす、実行する
bidaiari 旅行者、乗客
bilkura 会議、集会
bultzatu 押す、説得する、促進する
denbora 時間
egitura 構造
erabiltzaileak 使用者、操縦者
eragite 推論、推定
eragotzi 防ぐ、妨げる、禁止する、投げる
eraso 攻撃する、開始する
eskatu 要求する、必要とする
ez 不足
gabeko 欠如した、足りない
gastu 消費(量)、出費、支出
gauez 夜に、夜通し
geldialdi 停止、停留所、休止
geltoki
genero 分野、種類、型式
gertu 近くで
gisa 方法
gutxitu 削減する、緩和する
hartara そのようにして
hasi 始める、始まる
helburu 目標、目的
helmuga 目的、目標、到達
hiri
hurbilago 近くで、近似の
-i dagokionez ~に関しては
ibilbide 道、ルート
indarkeria 暴力
indarrean 効力のある、乱暴に、力強い
jai 休日、祭り
jaitsi 下がる、低下する、降りる、降ろす
jakinarazi 通知する、忠告する、公表する
kanpo 外、外部、大地
koalizio 同盟、提携
kontrako 反対の、敵
labur 短い
larunbat 土曜日
martxan jarri 始動させる、作動させる
nabarmendu 際立つ、目立つ、表明する
neurri 大きさ、測定
onartu 受領する
ontzat hartu 受け入れる、承認する
ordenantza 命令、法令
ostegun 木曜日
ostiral 金曜日
proposamen 提案、計画
segurtasun 確実さ、安全性
sortu 現れる、生じる、創り出す
tekniko 技術的な
udal 市、市議会、市役所
udalbatza 市自治体、総会
unitate 単位、一式
urte
utzi 去る、そのままにする、放棄する、貸す
zehaztu 具体化する、明確化する、詳細に述べる
zerbitzu サービス
zinegotzi 市議会議員
zorrotz 薄い、細かい、鋭い、的確な