Euskal Herrira bidaia / バスク再訪
外出自粛してるけど想いはバスクへ、、ってことで昨年(2019年9月)のバスク旅行を振り返ります。
前回バスクに行ったのが2016年9月なので、ちょうど3年ぶりってことになりました。
これが前回の旅行の後に書いた記事。なんかダラダラした記事ですね。
えらそうに「英語の勉強が~」とか言ってますが大して勉強していないと思います。na-eus.hatenadiary.jp
今回はもう少し掘り下げて、訪問した街を1つ1つ紹介します。
バスクでの移動手段も併せて紹介しようと思うので、もしバスクに行くことがあれば参考にしてください。
行程
全体の行程としてはこんな感じでした。
2019年9月
3日目:ビルバオ→ムンダカ
4日目:ムンダカ→ベルメオ
5日目:ベルメオ→サラウツ
6日目:サラウツ→サン・セバスティアン
7日目:サン・セバスティアン
8日目:サン・セバスティアン→アンダイエ
9日目:アンダイエ→サン・セバスティアン→バルセロナ(ブエリング航空)
見て分かるようにほぼ毎日移動してました。笑
とにかくバスクの色んな街・風景を見たい、というのが目的だったので。
一人旅行で移動しやすいっていうのもありますけどね。
実際のところ小さい街がほとんどなので、1泊すれば一通り街を見て回ることができます。
ちなみに上に挙げたのは宿泊した街で、間に他の街にも行きました。
ゲルニカ、ビトリア・ガステイス、オンダリビア、そしてフランスバスクのエスプレット、サール、サン=ジャン=ド=リュズ
これくらいですかね。
移動手段
バスク地方の移動はバスと電車です。
街と街の移動はケースバイケースではありますが、どちらかというとバスの方が便利かなと思います。
今回僕はビルバオ - ムンダカ - ベルメオはバス移動、ベルメオ - サラウツ - サン・セバスティアンは電車を使って移動しました。
電車
バスク地方には、ビルバオとサン・セバスティアンを結ぶ Euskotren という鉄道が走っています*2。
こんなの
車内
人がいない…笑
ヘッドレスト付きver. もありますが椅子が固いので基本座りにくいです。尻が痛くなります。
落書きもバスク語。
AHTは高速鉄道の意味、 ez は否定なので、「高速鉄道じゃねーぞ!」って感じですかね。
-rik は否定のとき(絶対格の代わりに)出てくる分格です。
ちなみにほんとに鈍行です。
切符(これは2016年に撮ったもの)
今回の旅行ではこの Tarjeta Barik (Barik カード) というものを購入して使いました。
これは日本のSuicaのような「非接触カード」で、バスクのビスカイア地方(ビルバオがあるところ)の全ての交通機関+ Euskotren で使うことができます。
ビルバオに行けばどこでも買えます(飛行機で行くなら空港で買うのがおすすめ)。
ビスカイアを出たとたん路線バスやトラムでは使えなくなるので要注意です。
これが路線図。
1~8の数字は区画を表していて、これを跨ぐと料金が加算される仕組みです。
一応、サン・セバスティアン(7)とビルバオ(1)は直通の路線があるのですが、先ほども書いたように鈍行なので、2時間以上かかります。高速バスの倍近くかかるってことになります。
高速バスが走らない小さな村も通るので、のんびり移動したい人には電車移動がおすすめ。
途中乗車してくる家族がバスク語話してるのを聴くこともできます。
高速バス
ビルバオ、サン・セバスティアン、ビトリア=ガステイス、パンプローナにはバスターミナルがあり、そこに行くと各地方への高速バスで利用できます。
一番きれいなのはビトリア=ガステイスのターミナルかな。
ターミナルに行くと色んなバス会社のカウンターがあるので、事前にリサーチして乗りたいバスの目星を付けてそれぞれのカウンターで申し込みましょう。すぐ買えます。
サン・セバスティアンからフランス側へ行くときなど、国境をまたぐバスに乗るときは途中でパスポートチェックが入ることがあるので、パスポートは携帯しておいた方がいいです。
路線バス・トラム
ビルバオには Bilbobus や Bizkaibus 、サン・セバスティアン にはLurraldebus や Dbus という会社のバスが運行されています。
それぞれ近郊の街まで走っていることが多いです。
ビルバオとガステイスにはトラムも走っています。
乗り方はバスもトラムも基本同じです。料金は前払い制です(運転手から直接買います)。*3
でもいちいち小銭やクレジットカードを使うのは面倒なので、移動が多い時は非接触カードがあるとやっぱり便利ですね。
フランスバスクに行くとHEGOBUSというバスが走っています。
ただ山間部(エスプレット、サール、アイノア)にバスで行こうとすると1日に4,5本しか運行されていないので要注意です。
本気でフランスバスクを回るのであれば、レンタカー借りた方がいいです。
かわいいチケット。
これも先払いで3ユーロくらいだったかな。
HEGOBUSにはオンラインでチケットを買ってアプリのバーコードで乗車するという、なんとも画期的なシステムがあって最初感心したのですが、いざ乗車して運転手に見せても「なんだそれ?」って顔されたので使えるのかどうかよく分かりません。
フランス語ができないので説明することもできず、仕方なくその場で買いなおしました。
移動手段の説明はこれくらいにして、あとは写真と一緒に想いを馳せます。
旅の思い出
ビルバオ / Bilbo
ビルバオ(Bilbao)はバスク語ではビルボ(Bilbo)となります。
おそらくビルバオは結構有名で、行ったことのある人もいると思うのであえてマニアックな写真。
『Arriaga Antzokia / アリアーガ劇場』
ビルバオの旧市街(Casco Viejo)近くにある歌劇場です。
「スペインのモーツァルト」と呼ばれたバスク出身の作曲家、フアン・クリソストモ・アリアーガの名前を冠して1890年に建立されました。
アリアーガは19歳で亡くなってるんですが交響曲も作曲しているんですよ。けっこうかっこいい。
ムンダカ / Mundaka
ムンダカはビルバオから(路線)バスで2時間弱くらいのところにある小さな港町です。
何か特別に見るべきものがあるわけじゃないのですが、小さなビーチもあり、とてものどかで素敵な街です。
堤防でのんびりしてたらおばあちゃんにバスク語で話しかけられてちょっとまごついたのはいい思い出。
ベルメオ / Bermeo
ムンダカからベルメオはバスも走っているのですが、早朝気持ちの良い天気だったので1時間くらいかけて徒歩で移動しました。めっちゃ汗かきました。
ベルメオはムンダカよりも大きな港町。まあそれでも1日あれば歩いて回れるくらいの街です。
訪れた日の夜に偶然お祭りやってました。
道行く人に「何の祭り?」って聞いたら「村の祭り」って言われました。アバウト。
ガステルガチェ / Gaztelugatxe
ベルメオとバキオの間にガステルガチェという島があります。
バスクの観光地の1つで、景色も最高なのでオススメです。
島の頂上までは石段で歩いて行けます。結構きついです。
頂上には石造りの礼拝堂(サン・フアン・デ・ガステルガチェ)があります。
「サン・フアン礼拝堂の起源は謎に包まれているが、建立は9世紀に遡るとされる」そうです(by Wikipedia)。
アクセスについて
ベルメオ-バキオ間を定期的にバスが走っているので、それに乗るとガステルガチェに行けます。
ただし、、祝日は走っていないので注意!!
僕が訪れた日は州の公式な祝日ではなかったはずなんですが、先ほども言ったようにお祭りの日でした(観光案内所も閉まってた)。
バスの事務所で聞くと「今日はバスが走っていないが、乗り合いタクシーで行けるよ」とのことだったので、教えてもらった場所でタクシーに飛び乗りました。
着けたはいいものの、ガステルガチェに登って降りて一通り楽しんだ後ベルメオに帰る手段がないことに気づき、8kgの荷物を背負って山道を13km歩く羽目になりました。
教訓:下調べはしっかりしよう。
サラウツ / Zarautz
サラウツまではベルメオから Euskotren を乗り継いで移動。
前日20km歩いたので電車があってよかった、、
宿のおかみさんがめちゃくちゃ丁寧に乗り継ぎについて教えてくれました。
サラウツも海沿いの街ですが、港町というよりビーチの街です。
2.8kmのロングビーチで有名です。なんでも普段の人口は22,000人ですが夏季には60,000人になるそうです。笑
サン・セバスティアン / Donostia
ここも超有名な街ですね。バスク語ではドノスティア(Donostia)です。
元祖バスクチーズケーキの店はこのサン・セバスティアンにあります。La Viñaっていうお店です。
一人では食べきれない量が出てきたので大変でした、、
オンダリビア / Hondarribia
もともと16~18世紀に要塞都市として発展した街で、その間何度も包囲戦を経験しています。
旧市街はその当時から残る城壁に囲まれており、美しいバスク様式の家が建ち並んでいます。
オンダリビアはスペインとフランスの国境にある街(スペイン側)で、サン・セバスティアンからバスで20分くらいです。
サン・セバスティアンまで行ったら是非立ち寄ってみてください。
そのオンダリビアからは船で国境を越えて、フランスバスクの玄関口アンダイエまで行くことができます。
たった7分です。1時間に2,3本の割合で運行しています(荒天だと運休します)。
アンダイエ / Hendaye / Hendaia
さてここからはフランスバスク(Ipar Euskal Herria)です。
アンダイエはフランス側の国境の街で、Euskotrenもこの街まで運行されています。ただ電車を使うと時間がかかるのと、駅から中心部まで少し距離があるのでやっぱり船でアクセスするのがオススメ。
ちなみに国境を越えると基本フランス語しか通じなくなります。
曜日にもよるかもしれませんが、朝海辺に行くと盛大に市場が開かれています。
ここでお土産買うのもオススメ。
サン=ジャン=ド=リュズ / Saint-Jean-de-Luz / Donibane Lohizune
サン=ジャン=ド=リュズは「リゾート地」という名前が似合うどことなく優雅な街です。
ここに泊まろうとするとどこのホテルもなかなかいいお値段がするので、バックパッカーは近郊の街に泊まりましょう。
ただフランスバスク山間部の村に行く際はこのサン=ジャン=ド=リュズからバスでアクセスすることになるので、ついでに観光するのがオススメ。
サン=ジャン=ド=リュズまではサン・セバスティアンから高速バスも出ていますし、電車を乗り継いでも行けます(バスの方が楽)。
大きい市場もあるのでブラブラするだけで楽しいですよ。
エスプレット / Espelette / Ezpeleta
フランスバスクの山間部には小さな村が点在していて、そのうちエスプレット、サール、アイノアの3つの村はそこそこ有名です。
今回はエスプレットとサールを訪問しました。
エスプレットを語るにはまずは唐辛子。
唐辛子はエスプレットの特産品で、この辺りで収穫される品種は特に Le Piment d’Espelette(ピマン・デスペレット)と呼ばれています。
日本で手に入れようとすると小瓶1つで3000円くらいするので、エスプレットに行ったら是非買って帰りましょう。
サール / Sare / Sara
サールはなんでも「フランスで一番美しい村」と言われているそう。
他の村に行ったことがないので一番美しいかどうかは分かりませんが、確かにかわいい村でした。
バスク食べ歩き / Los Pintxos
バスクといえばバルで嗜むお酒とPintxos!
ってことで最後にバルでの写真をどうぞ。
いい思い出しかないバスク旅行。
...最後の最後にサン・セバスティアン→バルセロナの便(ブエリング航空)が欠航にさえならなければ完璧でした。
結局翌日早朝の(なぜか)ビルバオ→バルセロナ便に振り替えになったため、急遽ビルバオに移動して1泊することに、、
ちなみにバルセロナ→モスクワのアエロフロート便も大幅に遅延して冷や汗でした。
次はバスクのどの街に行こうかとGoogle Street Viewでリサーチする日々です。
早くコロナが落ち着いてまたバスクに行けるようになるといいなぁ。
次はまたバスク語記事の解説をする予定、、、
Gero arte!